レポート:その世界観に引き込まれる!ひとりしばいvol.12福圓美里『ラルスコット・ギグの動物園~裁判をうけたリスのモル~』ゲネプロレポート

今回の「ひとりしばい」の作品は、「ひとりしばいvol.12福圓美里『ラルスコット・ギグの動物園』~裁判をうけたリスのモル~」が上演されました。

ラルスコット・ギグの動物園に空襲で爆弾が落ちて、しばらく経ったある夜の事。港から船に乗ってきた野良の動物たち。そして、リスのモルは野良動物たちの裁判を受けることになる。モルは自分が何をしたのかを理解していない。モルは他の動物たちから野良ではなく、動物園にいた動物ではないか?と疑われる。

モルの半生は、ペットショップに卸すブリーダーの所で生まれたが、早く生まれてしまったことで、売り物にならず捨てられそうになっていたが、リスの頭数を揃えたいと思っていたラルスコット・ギグの動物園と思惑が一致し、動物園に引き取られた。

モルとリスのララの出会いは、モルが寝ていたブナの木の所にララが降ってきた。モルの名前の由来は、ララがモルに名前を聞いた時、まだモルには名前が無く、「モル・ララ・モル」という「信じれば夢が叶う」からララが名前を付けてくれたもの。

とある日、モルとララは動物園を抜けだそうという話をする。モルはララと一緒に居たいと言い、離れ離れになっても待ち合わせをしてまた会いたいと願う。

寒い日のこと、動物園に空襲が起き、動物園中の動物が暴れ回る。ララをはじめ、リス園のリス全員が、暴れていた象のクレバオーヌの空けてくれた穴に走って流れ込み、外へと逃げ出す。モルはララを追って逃げ出すが、はぐれてしまう。

そして、モルはララとはぐれたところで、クレバオーヌと出会い、クレバオーヌはモルに「今日からはずっと運がいい。今日からは全て上手く行く。」信じてくれと言われ、その言葉をモルは信じることにした。

モルは炎燃え盛る動物園の外に出て、ララを探し続ける。モルはララが「はぐれたら一番好きな場所で待ってる。」という言葉を思い出した所で、野良犬と烏に絡まれ、逃げ惑う。モルが「モル・ララ・モル」の言葉で発憤し、野良犬を撃退し、烏もモルに懐いて去って行った。

そして、モルはララが好きな場所である「レーグリット」を思い出す。海を渡ってレーグリットに向かおうとするが、人間の車に飛び乗るも、森で落ちてしまい、迷子になる。森の茂みに入ると、虎のガラと遭遇し、モルの泣け無しの知識を交換条件に、モルはガラに港まで連れてって貰う。

モルは港から船に乗り、ララのいるレーグリット行きの船に乗って向かう。モルは船から見た世界の美しい景色に感動する。ララはモルにこの景色を見せてくれたかったのだと思う。船が港から出て、モルは船の中の食べ物や飲み物を食べていると、野良動物海賊団と出会い宴が繰り広げられる。

そこで、冒頭の裁判の話に戻る。出会ってから数時間後に裁判にかけられることになる。

また宴に戻り、モルは楽器を見つけ、モルは楽器でクレバオーヌの愛の歌を歌う。モルがラルスコット・ギグの動物園の話をすると、後ろからモルは殴られ倒れてしまう。

モルは被告人として裁判に立たされ、訴えられた理由は人間と仲良くしたと言われたものの、モルは特に人間と仲良くしていたわけではなかったが、野良動物海賊団は人間から虐待を受けた動物の集まりであり、モルは有罪となり、牢獄に閉じ込められてしまう。

モルはこの後の展開を悲観し、このような展開になったララに責任転嫁をする。しかし、モルはもうちょっと前向きに考えを変える。

後ろ向きなモルと前向きなモルが葛藤する。そしてララの事を思い、牢獄を壊して抜け出そうとする。強く思い続け、牢獄を壊して抜け出し、船にいる人間の注目を集め、野良動物海賊団の船の爆破計画を阻止する。

モルは野良動物海賊団に見つかり、再び逃げ回り、逃げ場を失ったところで海に飛び込む。海で溺れながら物に掴まって泳ぐモル。泳ぎながら星空を見上げる。ここはモルの居場所じゃない。居場所はララの隣と言い、モルはララを追いかける。モルはララが好きだから。

海の上で溺れたモルが目を覚ますと、ラルスコット・ギグの動物園。前に小競り合いをした烏が動物園まで連れてきてくれた。リス園の中にある大きなブナの木。そこから物語が始まった。モルはブナの木の中で寝ていると、後ろから声が聞こえる。事実でないなら残酷だ。…とここで物語が終わります。


今回出演された福圓さんは、「ひとりしばい」シリーズでは初の女性キャストと言う事で、プレッシャーもあったと思いますが、福圓さんの良さが強く出た舞台だったと思います。75分を超える舞台は「ひとりしばい」の中でも最長の部類だったと思います。役者「福圓美里」を印象付けた舞台だったと思います。


<『ラルスコット・ギグの動物園』公演概要>
タイトル:ひとりしばいvol.12 福圓美里 『ラルスコット・ギグの動物園』
公演日程:2020年11月29日(日)18:00~
出演:福圓美里
作・演出:末原拓馬

タイトル:ひとりしばい vol.10 佐藤拓也 『ラルスコット・ギグの動物園』
公演日程:2020年11月27日(金)19:00~
出演:佐藤拓也
作・演出:末原拓馬

タイトル:ひとりしばい vol.11 下野紘 『ラルスコット・ギグの動物園』
公演日程:2020年11月28日(土)18:00~
出演:下野紘
作・演出:末原拓馬

会場:Theater Mixa/Zoom
観劇チケット料金:S席:6,500円(税込) A席:5,500円(税込)
配信チケット料金:各回3,000円(税込)

主催:舞台「ひとりしばい」製作委員会
企画・製作:講談社/Office ENDLESS

公式HP:
http://officeendless.com/sp/hitorishibai

公式ツイッター:
https://twitter.com/hitoshiba2020
ハッシュタグ「#ひとしば」


<『ラルスコット・ギグの動物園』物販情報>
ラインナップ:
・公演パンフレット 2500円(税込)
・個人ブロマイド3枚組 Aセット/Bセット 各600円(税込)
・ランダムブロマイド 全15種 1枚200円(税込)

販売箇所:
〇OfficeENDLESS公式オンラインショップ
パンフレット:
https://officeendlessshop.stores.jp/items/5fbcee2df0b10835989accf4

ブロマイド:
https://officeendlessshop.stores.jp/items/5fbceede72eb466e28a51913

ランダムブロマイド:
https://officeendlessshop.stores.jp/items/5fbcf17fb00aa377c69743e4

〇アニメイト池袋本店【販売期間:11月27日(金)~12月31日】

©舞台「ひとりしばい」製作委員会